看護師の転職で失敗しない為には?7人の事例から学ぶ情報収集の大切さ

転職をしたいけど失敗したくない看護師の皆さんこんにちは!

「もうこんな職場嫌だ!」
「もっと良い病院に転職したい!」

誰しもが一度は思うことですね。
しかし転職して、逆に後悔している看護師って意外に多いんです。

その原因は「情報収集不足」

「もっとよく調べてから転職すればよかった」
そんな後悔をする前に、この「情報収集不足が原因で転職を失敗した体験談」を見てください。

1 転職に失敗したケース
2 転職に成功したケース
3 「転職で失敗しない為には」まとめ

1 転職に失敗したケース

入職前にきちんと確認や見学を

A.Yさん(30代 女)
病院 : 慢性期病院

私は急性期から慢性期へ転職した30代の看護師です。
やりがいはあったのですが、激務に追われ体調を崩し泣く泣く退職することに。
しかし、やはり看護の世界は諦めきれず、しばらくして新たに慢性期病院に入職しました。

体調のことを思い、選んだ慢性期でしたが、それが失敗でした。
あまりにも今までの病院のイメージとのギャップがあったんです。

以前の職場は最先端の医療を行っており、設備も整っていました。
ですが今の職場は何もかもが一世代古く、管理状態も甘い、本当にずさんな経営体制だったんです。
さらには職員も年配の方が多く、意識的にも技術的にも向上心を全く感じられません。

もちろん、長く続けると慣れが生じることはあるでしょう。
しかし、日進月歩の看護の世界で、こんなぬるま湯に浸かっていていいのかと不安な毎日です。

体調も良くなったので改めて厳しい環境で自分を磨きたい気持ちはあるのですが、
スタッフは皆いい人なので、辞めたいともなかなか言えない状態です。

私は転職時に焦って職場を選んで、失敗しました。
もっと事前に見学をしたり、試用期間の有無や看護方針をきちんと確認しておけばよかったです。

面接で聞いていたことと違う

E.Aさん(20代 女)
病院 : 精神科

私は看護歴5年の20代の看護師です。看護師としてスキルアップする為、内科から総合病院に転職しました。
面接で師長に「配属希望は叶う」「教育体制も整っている」と言われ期待に胸を膨らましていました。

しかしいざ入職してみると配属されたのは希望と違う精神科。
専門性が高く、私の考えていたスキルアップとは程遠いものでした。
スタッフに空きが出るまでとのことですし、もちろん精神科でも学ぶことはあります。
しかし医療処置自体が少なく、求められる技術も凄くアバウトなもので、全くやりがいを感じません。
専門技術といってもおむつ交換や入浴介助が上手くなっても仕方ありません。

面接と違うと言いたい気持ちはありますが、今更文句を言っても仕方ないですし……。
でもモヤモヤを抱えながら働くのは、正直凄くつらいです。

自身がやりがいを感じて勤務するためにも、働く環境には妥協をしてはいけない。
前もって業務内容を確認し、後で後悔しないように主張すべきでした。

教育体制が整っていない

R.Aさん(30代 女)
病院 : 二次救急

私は救急から循環器病棟へ転職をした5年目の看護師です。
スキルアップを考え、ハローワークで教育体制が整っているといわれた職場に転職しました。
しかし新しい職場の環境は聞いていたものと全く違っていました。

中途扱いだからか出来て当然、分かっていて当然というスタンスで、ほとんど何も教えてもらえないんです。
ゆっくり学ぶというより、ミスを起こさないように気を揉む毎日です。

面接で病棟経験は無いと伝えてあったのですが、
たった一度経験したことは「もういいよ」「任せます」と丸投げ状態。
自分が行った処置がちゃんとやれているかもイマイチわからないまま日々が過ぎていきます。
どれだけメモを取っても復習しても、振り返りがなくては自信も持てません。
先輩も初日に何もわからないまま受け持ちをさせられたと聞きました。

以前の病院は三次救急でとても忙しいながら、きちんとプリセプターがついていました。
知識と経験を増やすために教育体制が整っている職場を選んだはずが、これでは転職しない方がよかったとすら思えてきます。

確かに未経験の分野で働くことはスキルになります。
でもただこなすだけでは自信もつかず、成長を感じられません。

転職するのは理由や目的があるはずです。それが私の場合はスキルアップでした。
譲れない条件はきちんと面接で伝え、ハローワークに頼りすぎず、自分から見学や情報収集を行うべきだったと思います。

人間関係が最悪!

B.Sさん(20代 女)
病院 : 精神科

一般科から精神科に転職した20代の看護師です。
前の職場で上司と折り合いが合わず、求人情報誌で「人間関係が良好」と書いてある精神科へ転職しました。

しかし転職先でも結局人間関係に悩まされています。

具体的には新人いじめです。
注意や指導と称して細かい所作や言葉遣いを徹底的に罵倒されたり、
私物を隠される、捨てられるといった嫌がらせも日常茶飯事です。
先輩のミスをなすりつけられたり、してもいないミスを報告されたこともありました。

しまいには私が独身だからか、男性職員に色目を使っていると噂され、気づくと全体からいじめのターゲットになっていました。

発言力の強い者と、それに媚びへつらう者という構図が出来ており、意見の違う者は徹底的に攻撃する。
そんな最悪の職場であることを入職してから、やっと気づきました。

確かに職場の細かな雰囲気や、人間関係は求人情報誌ではわからない部分も多いです。
精神科は職員の関係が良いというイメージもありました。
求人情報誌の情報を鵜呑みにし細かく調べなかった私も悪いです。

でも転職サイトを利用したり事前に見学に行ったり、もっと自分で情報を集めておけば、こんなヤバい職場に入ることはなかったかもしれません。

休みが取れない

Y.Kさん(30代 女)
病院 : 産婦人科

私は小児科から産婦人科へ転職した30代の子持ちの看護師です。
自宅から徒歩圏内にある新しい職場は、子どもを育てる母にとってすごく魅力的でした。
面接では院長から「残業なし」「看護師も人数がいるので子どもが熱を出したら気軽に休める」と聞いていました。

しかし実際は話が全く違い、とても大変な日々を送っています。
なぜなら私は穴埋め採用だったんです。

私が入職し半年の間に体調不良や妊娠で6人の看護師が退職しました。
彼女たちの退職は既に決まっていたらしく、少しでも人手が欲しい状況だったようです。
今もそのしわ寄せで残業続きの毎日です。
有給なんて口が裂けても言える雰囲気ではありません。

学校の行事も行けず、子どもにはいつも寂しい思いをさせています。
職場には結婚していない上司か子どもが巣立った後のベテラン看護師しかおらず、気持ちを分かってくれる人もいません。

また、シフトを決める主任もお子さんはおらず、全く子育てに理解がありません。
夜勤も翌日が学校がお休みの日にしてもらっていますが、これも主任は身勝手だと言います。
「仕事と子どもどっちも選べると思ったら大間違い」
「どうせあなたもすぐ辞めちゃうんでしょ?」
とねちねち嫌味を言われる毎日です。

確かに育児の件で迷惑をかけていることは自覚していますし、職場の状況も分かっています。
面接で言われたことを鵜呑みにした私も悪いです。
でも私も子どもがいる以上、仕事に全てを捧げることは出来ません。
面接だけではどうしても都合のいいことしか伝えてもらえません。
もっときちんと調べておけばよかったと後悔しています。

彼女たちはなぜ転職に失敗してしまったのでしょうか。
次はこちらのケースをみてください。

2 転職に成功したケース

友人の手助けにより転職が成功!

O.Uさん(20代 女)
病院 : 一般病院

私はNICUから一般病院へ転職した20代の看護師です。
新卒からNICUで5年間勤務し、結婚、引っ越しに伴い退職をしたのですが、転職はとても不安でした。

NICUは専門性が高く一般的な看護技術が無いので、本当にやっていけるのか。
何も教えてもらえないのではないか。
面接で聞いていたことと違っていたりしないか。
転職して失敗したという話はよく聞いていたので自分も失敗するのではないかと不安でいっぱいでした。

でも結果として転職は成功でした。
抱いていた不安も問題なく乗り越えられました。

決め手は友人の手助けです。

現在勤務している病院はそこで働いている友人が紹介してくれました。
前もって私のことを伝えてくれていたようで、面接の時もとても温かく迎え入れてもらいました。

入職前には不安なことや分からないことをマンツーマンで教えてくれたりと、今思えば至れり尽くせりの待遇。
あとから知ったことですが、職場でも私が受け入れられるように色々気を配ってくれていたようです。

友人は職場では私の上司にあたります。
自身も忙しい勤務の中、今でもことあるごとに私を気にしてくれています。
友人は恩人です。頭が上がりません。

確かに慣れない環境で働くことは不安も多いと思います。
聞いていたことと違うことを言われたり、時には理不尽な仕打ちを受けた話もききます。
でもハローワークや面接の話を鵜呑みにすることなく、信頼できる存在から情報を集めれば、危険は減るんじゃないでしょうか。
私の場合はそれが友人でした。

教育体制の有無は大事

K.Dさん(30代 女)
病院 : 循環器科

職場の教育体制に不満があり転職サイトを通じ転職をしました。
前の職場ではまともな指導というものが全くなく、「教わる」ではなく「怒られる」日々。
プリセプターも頼りなく、質問してもよく分かっていないことすらありました。

しかし今の職場は全く違いました。教育体制の有無で、仕事のやりがいはこんなに変わるんだと驚いたくらいです。

プリセプターも複数人いて、先輩たちもとても優しく教えてくれます。
新卒と同じ新人研修にも参加ができたり、相談しやすい環境づくりがされています。
また、定期的に学習会があり、勉強したいという意欲を理解してくれる職場です。

「どこの職場も同じかもしれない」と不安はありましたが、今は転職してよかったと思っています。
確かにやる気があれば独学でも勉強はできます。でも環境によってやる気は変わりますよね。
自身のやる気を100%発揮することができる環境を選ぶことが大事です。
その為には職場の雰囲気を知ること。見学に行ったり、実際に受診したり、方法はいくらでもあります。

3 「転職で失敗しない為には」まとめ

彼女たちの転職の成否を分けたもの。
それは事前に「情報収集」を十分に行ったかどうかです。
O.Uさんの場合は友人のおかげで生きた情報が手に入り、転職に成功しました。
K.Dさんの場合は紹介してくれる友人はいなかったものの、自身で見学に行ったり事前の情報収集を徹底していたようですね。

転職は今後の人生を左右する大事なイベントです。
求人情報誌や面接での情報はどうしても一方的になります。
入職してから後悔しないように、転職サイトや事前の見学を通じて情報を集め、転職を成功させましょう!