看護師の転職先に整形外科ってどうなの?イメージと現実との違い

転職先に「整形外科」が気になっている看護師の皆さんこんにちは~!

医療ドラマでよくある救急や外科と違い、何かと地味なイメージがある整形外科……。

「骨折治すだけでしょ?」
「腰痛の老人ばかりいるイメージ」
「仕事していても楽しくなさそう」

いやいや!
あなたはまだ「整形外科」を知らない……!
本当の整形外科はもっとアクティブで、パワフルで、ドラマティック(?)な職場なんです!

今回はまだまだ誤解も多い整形外科の世界を、私が余すところなく説明します!

これを読んで整形外科に興味を持つもよし!
転職を思いとどまるもよし!

良い所も悪い所も隠さず紹介しちゃいます!
それではスタート!

整形外科ってどんなところ?

整形外科は骨や筋肉などの怪我や疾患を治療する科です。
大抵がが急性期や回復期として機能しており、
子どもからご老人まで様々な年齢層の患者が対象です。
勿論骨折や腰痛の患者さんも多いですが、靭帯の断裂や腱鞘炎、リウマチなど、扱う疾患は多岐にわたります。

外科との違いは何?

外科の一部に整形外科が含まれます。
とはいえ、それぞれに専門領域があり、住み分けはされています。
整形外科は先に挙げたように主に骨や筋肉が専門なのに対し、外科は主に内臓の疾患が専門です。

形成外科ってのは何?整形外科と一緒?

形成外科と整形外科は正確にいうと違う科です!
形成外科は先天的、後天的に生じた体の表面の疾患を治療します
要は疾患を治し、見た目を整えることが専門の科です。
先天的な形態異常やケガによる傷の治療が専門で、住み分けがされています。
傷痕を綺麗に消して欲しいといった場合は形成外科がお勧め♪

整形外科って楽?

整形外科はかなり大変です!(声を大にして言いたい)
何故か楽ってイメージを持っている人も多いんですが、
やることが相当多いですし、リハビリなどといった他の科では無い負担がかなりあります。
患者さんを支えたり、移動させたりと体力もとても使うので、毎日くたくたです。

しかし、命に関わる急変や重篤な患者さんを抱えることはほとんどありませんし、
患者さんも患部以外は基本元気なので、精神的にはかなり楽ですかね。
そういったイメージで「整形外科は楽」ってなるんでしょうね。
仕事は大変ですよ(笑)

残業や夜勤は多い?

整形外科の残業や夜勤は病院によって様々です。
他の科と比べても、差が大きいんじゃないでしょうか。
全く残業がない病院もあれば、休む暇もなく残業もデフォな病院もあります。

病院によってそんなに違うの?

整形外科は病院によって専門がかなり異なる科です。
医者の得意な疾患が違えばそこに通う患者さんの層も変わりますよね
腰痛治療が得意な医師の病院には年配の患者さんが集まります。
交通事故のリハビリに特化した病院には交通事故に遭った患者さんが、
スポーツ整形外科だと怪我をしたアスリートが集まります。

このように整形外科は専門によって様々に内容が異なり、それによって環境も異なります。
急性期か回復期かもありますし、救急を受け入れているか否かもあります。
残業の量や夜勤の有無にも関わってくるのできちんと勉強しておきましょう。

整形外科はどんな種類があるの?

整形外科は大きく分けると4つに分類できます。

クリニック
対象:比較的症状の軽い患者。
扱う疾患:主に慢性疾患。
特徴:重篤な患者はほぼおらず、患者の生活に根ざした、リハビリ的な要素が強い。
専門病院
対象:急性期から回復期まで様々な患者。
扱う疾患:様々な疾患を全般的に扱う。
特徴:クリニックでは対応できない重篤な疾患や珍しい疾患も扱うので、スキルアップになる。
総合病院
対象:比較的一般的な症状の患者。
扱う疾患:一般的な疾患、生活習慣病の合併症。
特徴:内科など他科との連携が必要な疾患も多いので、科をまたいだ幅広い知識が得られる。
スポーツ整形外科
対象:スポーツをしているアスリート。
扱う疾患:主に運動が起因となって起こる疾患。
特徴:目標が「スポーツが出来るようになる」ことなので、一般の整形外科より専門的な治療が求められる。

給料は?

給料は他の診療科とあまり変わりません
残業が多かったり、夜勤があったりするとその分金額は高くなります。
手術が多い病院だと手当が出ることもあるらしいですが、そのような病院は稀です。

職場の雰囲気は?

職場の雰囲気はかなり良いですよ!
もちろん勤務する病院によるので一概に言えませんが、明るく雰囲気が良い職場が多いです。
元気な患者さんも多いですし、看護師も元気じゃないと太刀打ちできないので自然と明るくなります(笑)

整形外科で働くメリットは何?

整形外科で働く一番のメリットは職場の明るさです。
患者さんが元気なことに加え、看護師も竹を割ったような明るい性格の人が多いです。
よくある陰湿ないじめも、少ないんじゃないかな……。
よく転職してきた看護師が驚いています(笑)

また、整形外科は全年齢が対象なので、「老人看護ばかりで疲れた」とか「子どもが生意気でウザい」みたいなつらさも薄まります(笑)

命に関わる疾患が少ないことも、メリットですね。精神的にかなり楽です。

逆にデメリットは何?

先ほど精神的に楽と言いましたが、体力的には辛いです(笑)
患者さんを支えたり、移動させたりするのはとても体力が要りますし、腰がやられます。
どれだけ気をつけていても腰痛は職業病ですね……腰痛ベルトは必需品です。

また、患者さんは怪我をしているだけで元気な方ばかりなので、その分鬱陶しいです(笑)
ナースコールや細かいクレームも他の科より多いんじゃないかな……?
患者さんは怪我で思うように動けないので、ストレスが溜まるのも分かりますけどね。

整形外科の看護師ならではのやりがいは?

看護師としてのやりがいを感じたいなら、整形外科はオススメです!

怪我や骨折は治療の進みが分かりやすいですし、
患者さんも分かりやすく機嫌が良くなっていきます(笑)

入院した時は痛みに顔を歪め、不安に怯えていた患者さんも、必ず良くなります。
そしてしばらくすると皆さん笑顔で退院されていきます。

患者さんが回復し、退院していく様を見届ける
看護師として達成感を感じられる瞬間ですね。

そういった意味で整形外科は他の科よりもとてもやりがいを感じられる診療科といえます。

他の科だと職場の人間関係で悩んだり、患者さんが亡くなってしまったり、
なんで自分は看護師をやっているんだろうと思い悩む人も多いですよね。

整形外科は「私は患者さんの笑顔が見たくて看護師になったんだ」と日々再確認できる科です。
他の科から転職してきて、天職ここに見つけたり!と生き生きと仕事をしている看護師はたくさんいます。

整形外科に向いているタイプは?

整形外科に向いているタイプはズバリ体力に自信がある人です!
もしくは体を動かすのが好きな人!
整形外科の看護師はどうしても体力勝負な面が大きいです。
肉体労働からは逃れられない宿命です。
普段から体を動かしている人は向いているかもしれません。

また仕事量も多いのでテキパキ行動が出来る人がいいでしょう。
私はおっとりしているので慣れるまで苦労しました(笑)

逆に整形外科に向いてないタイプは?

体育会系のノリが苦手な人は向いてないかもしれません。
他の科と比べて、整形外科は凄く体育会系です。
上下関係が厳しいとかじゃなくね(笑)

次々とやることがあり、どんどん指示が飛び、チームワークもとても求められます。
職場の雰囲気も明るいからか、元気よく仕事をする看護師が多いです。
そういった空気が苦手な人はちょっと辛いかもしれませんね。

整形外科って将来性はあるの?

整形外科の需要は今後更に増えていくと言われています。
元々怪我や骨折などは生きていく上で避けて通れないものですし、一定の需要はあるでしょう。

それに加え日本は現在超高齢社会となっています。
高齢者が増えると当然、転んで怪我をしたり持病を持った方も増えていきます。

整形外科は今後もとても必要とされる診療科です

求人数は多い?少ない?

整形外科の求人数は多いです!
需要が高く、元々の病院数が多いので求人も多くなっています
敢えて言うならば、クリニックは病院の規模的に必要な看護師の数が少ないので求人も少なめですかね。

未経験でも大丈夫?

新卒や未経験で入職してくる看護師はとても多いです!
むしろその方が多いんじゃないかなってイメージです。
体力的にも若い人手は大歓迎なので、結構重宝される存在ですよ!

男性看護師はいる?

男性の看護師、多いです
他の科に比べて体力勝負な部分がとても多いので、男性の需要もとても高いです。
職場の雰囲気がさっぱりしているのも男性看護師が多いという理由もあるでしょう。

転職には不利?

一概に不利とも有利とも言えません。
看護師のモチベーション次第ですね。

確かに整形外科は専門性が高いです。
漫然と看護を繰り返していると看護スキルも落ちてしまい、
いざ嫌になった際、他の科への転職で苦労する人は多いです。

しかしリハビリ科や訪問看護など、逆に整形外科での経験を活かせる職場もあります。
今後のキャリアアップや展望を踏まえ、後悔しない転職をしましょうね。

整形外科で働くことに役立つ資格は何?

看護師の資格として有名な専門看護師や認定看護師に、現在整形外科のジャンルは存在しません。

しかし整形外科で求められる知識や経験はとても幅が広く、看護に活かせる資格は多いです。
リハビリや運動器分野の資格は多いですし、その中でも日本運動器看護学会の『運動器看護師』、日本運動器科学会の『運動器リハビリテーションセラピスト』などはよく名前が挙がりますね。

理学療法士などとのダブルライセンスを持つスーパー看護師もいますが、労力と比べてメリットがあるのかは難しいところです……。

患者との恋愛はある?

これはーー……結構あります(笑)
勿論仕事なのでご法度だとは思うのですが、そんな理由では大人の恋愛は止められません(笑)

前にも挙げたように、整形外科は基本患部以外は元気な患者さんが多いです。
しかも病院によっては若い男性患者が多い病院もあるわけで、そりゃあ好意を持たれることも多いですよね。

そういった理由で、他の科より禁断の恋愛は多い印象があります

逆に看護師の方からアプローチするって話もあるくらいです。
出会いを求めて整形外科に転職したという不届き者もいるくらいで(笑)

イケメンのスポーツマンを捕まえたくて転職したのに、老人看護専門の整形に就職してしまったりすることのないよう(笑)病院選びは入念に行いましょうね(笑)

まとめ

どうでしたでしょうか。
整形外科って思ったより楽しそうでしょ?
暗くて地味なイメージがつきまとう整形外科ですが、実は結構明るくて体力勝負で、元気な職場なんです

特に、転職を考える際、職場の雰囲気の明るさは大事ですよね。
勿論全部の整形外科がそんなわけはありませんが、
女性特有のねちねちした関係や虐めに悩んでいる方は一度整形外科へ転職を考えてみてもいいかもしれません。
また、先に挙げたように整形外科は病院によって仕事内容も環境も全く異なります。
転職をする際はきちんと病院の下調べをしておきましょうね。

それでは、あなたが良い整形外科に出会えますように!(腰をお大事に!)